ADSA 2025年次大会への参加・発表報告

2025年6月22日〜25日にアメリカ・ケンタッキー州ルイビルで開催された ADSA 2025 Annual Meeting(American Dairy Science Association 年次大会)に参加し、研究発表を行ってきました。

本学(三重大学)からは私一人の参加となりましたが、現地ではゲルフ大学(カナダ)の先生方や学生の皆さんと行動を共にする機会を得て、北米のアカデミアの雰囲気や最近の研究動向について多くを学ぶことができました。特に海外でのネットワーキングや研究交流の重要性を実感しました。

私はこれまで主に肉牛分野を専門にしてきましたが、本大会では乳牛を対象とした Dairy Science 分野の発表が中心であり、普段とは異なる視点から多くの刺激を受けました。一方で、私の専門である光学分析や機械学習を応用した研究発表は比較的少なく、この分野での展開余地が大きいことを再認識しました。今後、Dairy Scienceの分野においても、私の持つ技術や知識が貢献できると確信しています。

今回の発表タイトルは以下の通りです:

“Sample size and content range for calibration transfer on milk fatty acid analysis using Fourier transform mid-infrared spectroscopy”
(フーリエ変換赤外分光法を用いた乳脂肪酸分析におけるキャリブレーション移転のためのサンプルサイズと含量範囲の検討)

この発表を通じて、同様に赤外分光を用いた研究を行っている ベルギー・リエージュ大学 Gembloux Agro-Bio Tech の博士課程の学生とも意見交換を行うことができ、ヨーロッパにおける赤外分光技術の活用状況や研究環境についても知ることができました。

今後もADSAには継続して参加し、国際的な視野を広げるとともに、自身の研究の応用可能性をさらに深めていきたいと考えています。