国際学会 SciX 2025 にて研究成果を発表
10月5日〜10日にアメリカ・ケンタッキー州コンビントンで開催された SciX 2025(The Great Scientific Exchange) に参加し、口頭発表を行いました。
普段は動物科学の分野で研究発表を行っていますが、今回は分光学(spectroscopy)を中心とした国際学会での発表ということで、多くの新しい刺激を受けました。
発表内容
発表タイトルは
“The use of a single sample-type NIRS calibration to predict starch content across feces and feed, based on spectral preprocessing and wavelength selection.”
です。
糞や飼料など異なる試料タイプに共通のNIR校正モデルを適用し、前処理や波長選択によってデンプン濃度を精度よく推定する手法について報告しました。
分光学やケモメトリクスを専門とする研究者との意見交換を通じて、新たな視点や分析アプローチを学ぶことができ、非常に有意義な経験となりました。
現地での学びと体験
コンビントンの街並みは歴史的な雰囲気があり、オハイオ川を望む美しい景観も印象的でした。
一方で、“budget shutdown(予算停止)” の影響により一部の発表がキャンセルになるなど、アメリカの研究環境を肌で感じる機会にもなりました。
また、学会期間中にはシンシナティ大学の ブルース先生(Prof. Bruce) にご案内いただき、隣町の肉牛農家 ローラ・フリーマン(Laura Freeman)さん の牧場を訪問しました🐂。
ローラさんは大学と連携しながら環境型農業を実践されており、
・バイオ炭(Biochar)を用いた土壌保全
・カバークロップ(被覆作物)と放牧・輪作による土壌炭素の蓄積
・化学薬品に頼らない防虫技術(例:ピレスリン、ラウンドアップ不使用)
などに取り組まれています。
農業経営と研究を両立する姿勢に深く感銘を受け、自身の研究へのモチベーションが一層高まりました。
今後も、分光学と動物科学をつなぐ研究をさらに発展させ、ケモメトリクス(化学計測学)を活用した飼料・消化特性の理解を深めていきたいと思います💪。








